平成10年より始まりました第一期御神域整備事業は、平成13年9月9日に竣工した青龍殿(儀式殿)を皮切りに順次整備を進めてまいりました。平成20年12月30日に完成した木灯籠を最後に第一期御神域整備事業は完遂し、お蔭さまをもちまして去る平成21年5月16日に御神域整備事業竣工祭奉告祭並びに記念式典を賑々しく斎行致しました。皆様の温かいご支援、ご協力に厚く御礼申し上げます。
第一期御神域整備事業完遂を記念して平成21年4月21日~5月31日迄を奉祝期間と定め、丹後郷土資料館に於て「丹後国一宮 籠神社の至宝」展を開催致しました。国宝「海部氏系図」、伝世鏡「息津鏡、邊津鏡」(ともに本物)を始めとする多数のご神宝を展示し、多数の方々にご来場戴いて好評のうちに幕を閉じました。また、祝典の記念行事と致しまして、女優浅野温子さんをお招きし「浅野温子語り舞台 日本神話への誘い」を上演致しました。
当日は春雨けむる中での式典でしたが、水気根源の豊受大神を神代よりお祀りする當社に相応しい心温まる祭典となりました。
さらに私共は将来を見据え、10年計画で参集殿建設の第二期御神域整備事業を計画しております。皆様お一人お一人の祈りをかたちとして残し、未来へと繋ぐために一段のご理解と変わらぬご声援、ご協力お願い致しまして竣工奉告祭斎行のご報告と致します。
完成整備箇所の御紹介
平成13年度設備事業
9月 青龍殿
皆様の温かいご奉賛により竣工いたしました。青龍殿では、ご祈祷、結婚式を始め、祟敬者の皆様のご参拝にもお応えしております。奉賛会員様は拝殿内と同様に青龍殿でのご参拝、見学ができます。(ご祈祷等にてご使用中は除きます)ご参拝の折りには是非お申し付けください。
9月 木製鳥居、神門周辺整備
この度は本宮御神域整備事業の主たる企画の一つである木製鳥居の建立及び神門周辺の整備工事が完成し、去る9月9日の眞名井稲荷神社再建11年祭には、合わせて鳥居鼓峻工祭も行われ、全国からお集り頂いた多くの氏子祟敬者の皆様がそれぞれの祈願を込めて、官司に続き鳥居のくぐり初めに参加されました。これも奉賛会員様を始めとする皆様からの真心のご奉賛の賜物であり、心より御礼を申し上げます。
平成15年度設備事業
9月 透かし塀
総檜造りの銅板葺きです。神門前木製鳥居と合わせて、古代からつづく當社の神祭りに相応しい斎庭となりました。
平成19年度設備事業
3月 ひょうたん池
新しい亀池は、ケーブルカー乗り場に続く西参道直ぐ奥に移設しました。當社と縁深い瓢箪形に作られております。池の中には亀たちが甲羅干しをするための亀の石像大小二基を設置しました。ご参拝の折には可愛い亀たちとともにご覧ください。
9月 一の鳥居
一の鳥居は恵那石製で、全長は10.82m。柱地上7.14m(地中1.45m)で、震度6強の揺れにも耐えうる強度を有しております。
10月 東門
境内のバリアフリーとして、東門より本殿への通路を石畳とし、車椅子の方にはこちらからお入り戴き、安心してご参拝戴けるよう配慮しました。
12月 石灯籠
高さ7メートルの一の鳥居に見合う、堂々たる石灯籠を設置しました。毎夜ご神域をやさしく照らしております。
12月 駐車場
駐車場並びに裏参道の拡張整備をしました。景観もすっきりし、以前よりもご利用して頂き易くなりました。また、駐車場入口には管理室を新設しました。
12月 参道・植栽帯
一の鳥居は恵那石製で、全長は10.82m。柱地上7.14m(地中1.45m)で、震度6強の揺れにも耐えうる強度を有しております。
12月 社務所
新社務所には授与所も併設されており、控え室も三部屋設けました。外観は銅板葺きで、屋根の曲線美が最大限に表現され、宮大工の伝統の技が活きております。
平成20年度設備事業
4月 手水舎
神宮様式の手水舎です。従来の手水舎の四倍程度大きさで、一度に多くのご参拝の方に手水をして戴けるよう配慮しました。
10月 宇治橋
皆様を籠大神様へとお繋ぎする床しい神橋となりました。ご参拝の折には是非この神橋をお渡りになり、お詣りください。
11月 竹垣・箱庭
隣家との境にありましたブロック塀を竹垣に替え、小さいものですが箱庭を造園しました。
12月 新由緒版
新由緒板は参道をはさみ手水舎の向かい側に設置しました。屋根は銅板葺きで、総檜造りです。
12月 参道石灯籠
参道両側の植栽帯に都合八基の石灯籠を設けました。松の木や他の草花ともとけあい、天橋立を想わせる床しい参道となりました。
12月 木製の大灯籠
透かし塀前左右両側に木製の大灯籠を新設しました。重厚感溢れる木灯籠です。
さざれ石奉納
宮司命名“大和さざれ石”
平成二十年十一月
上野砕石(株)代表上野仁詞様より高さ二・五メートル、重さ十トンもの大きなさざれ石をご奉納戴きました。このさざれ石は舞鶴市志高の砕石場から採掘されたもので、「大和(やまと)さざれ石」と宮司が命名し、由緒板の側に設けました。さざれ石は、国歌「君が代」に「さざれ石の巌となりて」とあり、細かい石が長い年月をかけ圧力で固結して出来たものです。そしてそれが「巌」という大きな岩となると歌われています。さざれ石とは我々国民一人一人をさし、一人の力は微力ではあるが、力を合わせ協力することで、大きな力となることを具現し、その大切さを説いているのではないでしょうか。ご参拝された折には、この「大和(やまと)さざれ石」をご覧戴き「さざれ石」に籠められた意味をお感じ戴ければと存じます。
境内ライトアップ
弟一期御神域整備事業完遂を祝して、平成21年4月21日から5月31日【日没~9時まで】境内をライトアップ致しました。